ライブ撮影で縦構図に切り替えたとき、自分の右肘が大きく上がっていませんか?
撮っている本人からは見えにくいのですが、前方のカメラマンが肘を高く張り出すと、後ろから撮影している人の画角に腕や肘が入り、ステージ上の推しを遮ってしまうことがあります。
こうした撮り方を、撮影現場やSNSなどで俗に「肘カメコ」と呼ぶことがあります。
大切なのは、「肘カメコだからマナーが悪い」と決めつけることではありません。自分の後ろからどう見えているかは確認しにくいため、気づかずにやっている人もいるからです。
この記事では、縦構図でなぜ肘が出やすいのか、後ろのカメラマンからどう見えるのか、肘を張り出しにくくする構え方まで解説します。さらに、縦位置撮影が多い人向けに縦位置グリップを使う方法も紹介します。
SONY α7 Vを使っていて縦構図をよく撮るなら、純正の縦位置グリップ VG-C4EMも選択肢です。構え方を見直しても縦位置が窮屈に感じる人は、どんなアクセサリーなのか確認してみてください。
肘カメコとは?ライブ撮影で気をつけたい縦構図の構え方
「肘カメコ」はカメラメーカーなどが使っている正式な撮影用語ではありません。
ライブ撮影などで、縦構図にしたときに腕や肘を大きく張り出して撮影する人を指して使われることがある俗称です。
縦構図にしたとき肘が大きく上がる撮り方
横構図では右手でグリップを握り、右肘は比較的自然な位置に収まります。
ところが、そのままカメラを縦向きに回すと、シャッターボタンの位置も一緒に移動します。
そのシャッターボタンを右手で操作しようとすると、カメラの回し方によっては右肘が肩付近まで上がり、身体の横へ大きく張り出した構えになりやすいのです。
自分では肘が邪魔になっていることに気づきにくい
ここが肘カメコ問題の難しいところです。
本人はファインダー越しにステージを見ているので、当然ながら自分の肘が後ろからどう見えているかは分かりません。
自分の前には何もなく、きれいに推しが見えている。それでも後方から見ると、ステージとカメラの間に肘が入り込んでいることがあります。
悪気がなくても起こり得るからこそ、一度自分の構え方を確認してみることが大切です。
なぜ縦構図にすると肘が邪魔になる?
カメラを90度回すと右腕も一緒に上がりやすい
問題になるのは「縦構図」そのものではありません。
縦構図へ切り替えたとき、シャッターボタンを操作するために腕まで大きく上げてしまうことです。
ライブではステージの全身を縦いっぱいに収めたり、SNS投稿用に縦構図を狙ったりする機会も多いですよね。
縦撮りをすること自体はまったく問題ありません。
ただ、撮影エリアに複数のカメラマンが並んでいるなら、自分の身体がどこまで横や上へ張り出しているかも意識したいところです。
前からではなく後ろから見ると問題が分かりやすい
前方にいる撮影者の肘が少し上がっただけでも、後方の撮影者から見ると影響は大きくなることがあります。
ライブ撮影では、後ろのカメラマンも前方の人と同じようにステージへレンズを向けています。
つまり前の人の肩や頭だけでなく、そこからさらに上へ飛び出した肘も画角を遮るものになります。
推しの顔に肘が重なることもある
ライブ写真で困るのは、あとから撮り直せないことです。
推しがこちらを見た瞬間、決めポーズをした瞬間、照明がきれいに当たった瞬間。
その一瞬に前方のカメラマンが縦構図へ切り替え、肘がスッと上がれば、後方から撮影していた写真では推しの顔や身体に腕が重なってしまうことがあります。
ほんの数秒でも、その数秒が後ろの人にとって撮りたかった一瞬かもしれません。

後ろのカメラマンから「肘カメコ」はどう見える?
肘は後方から見ると大きな遮蔽物になる
撮影者本人からすると、「肘を少し上げただけ」と感じるかもしれません。
しかし後方からステージ方向を見れば、頭や肩よりさらに高い位置へ出た腕は目立ちます。
特に前後の撮影者の位置関係によっては、肘がちょうどステージ上の出演者と重なります。
決めポーズと重なると撮り直せない
物撮りや風景撮影なら、邪魔なものがなくなるまで待ってもう一度撮ることもできます。
ライブはそうはいきません。
ダンスも表情も照明も常に変化しています。
高速連写していたとしても、決定的な瞬間だけ前の人の肘で隠れてしまえば、そのカットを後から取り戻すことはできません。
撮影エリアが密集しているほど影響しやすい
撮影可能な地下アイドルライブでは、限られたスペースに複数のカメラマンが並ぶことがあります。
前後の間隔が狭ければ、自分の身体の動きが周囲へ与える影響も大きくなります。
肘だけでなく、大きく身体を左右へ動かす、頭上までカメラを持ち上げ続けるといった動作も同じです。
「自分の撮影スペース」だけを見るのではなく、前後左右にも撮影している人がいることを意識しておくと安心です。
自分が肘カメコになっていないか確認する方法
縦構図にしたとき右肘の位置を見る
まず自宅でカメラを構えてみましょう。
横構図から普段と同じ方法で縦構図へ切り替え、そのときの右肘の位置を確認します。
肘が大きく横へ張り出していたり、肩よりかなり高い位置まで上がったりしているなら、ライブ会場でも同じ構え方をしている可能性があります。
鏡やスマホ動画で確認すると分かりやすい
自分の構え方は、自分の目線から確認するだけでは分かりません。
鏡の前で構えるか、少し離れた場所にスマホを置いて撮影してみると分かりやすくなります。
おすすめは真正面ではなく後ろから撮影することです。
「自分の後ろにもう一人カメラマンがいる」と考えて見ると、肘がどの程度ステージ方向へ張り出しているかイメージできます。
前後にカメラマンがいるときは特に意識する
周囲に十分なスペースがあるなら、多少腕を動かしても問題にならない場合があります。
一方、前後にカメラマンが並んでいる撮影エリアでは話が変わります。
普段と同じ構え方を機械的に続けるのではなく、その日の撮影スペースに合わせて身体の使い方を変えることもライブ撮影のコツです。
肘を出しにくい縦構図の撮り方
肘を必要以上に横へ張らない
まず試したいのは、機材を追加することではなく構え方の見直しです。
縦構図にしたら、右肘を大きく外側へ突き出したまま固定するのではなく、できるだけ身体に近づけてコンパクトに構えます。
無理な姿勢にならない範囲で、必要以上に腕を広げないことを意識してみてください。
カメラを顔から離しすぎない
ファインダー撮影なら、カメラを顔の近くで安定させることもポイントです。
カメラが身体から離れるほど腕の動きも大きくなりやすいため、コンパクトな構えを意識すると周囲への張り出しを抑えやすくなります。
縦位置へ切り替える前に周囲を見る
ライブ中は推しだけを追いたくなりますが、縦構図へ切り替える瞬間に周囲を見る習慣をつけるのも有効です。
すぐ後ろにカメラマンがいるなら、「今ここで肘を大きく上げたら画角に入るかもしれない」と気づけます。
縦構図を撮り終えたらコンパクトな姿勢へ戻す
縦構図が必要な場面だけ縦位置で撮り、必要なカットを撮れたら横位置へ戻す方法もあります。
もちろん縦構図を長く撮ること自体が悪いわけではありません。
重要なのは、肘を高く上げた姿勢を必要以上に長時間続けないことです。

縦位置グリップなら肘を上げにくい構え方がしやすい
縦構図を頻繁に撮影するなら、縦位置グリップを使う方法もあります。
縦位置グリップは、カメラを縦向きにしたときにも操作しやすい位置にグリップやシャッターボタンなどを追加するアクセサリーです。
縦位置用のシャッターボタンを使える
通常はカメラ本体のシャッターボタンを使うため、ボディを縦にすると右手の位置も変わります。
縦位置グリップには縦位置撮影用のシャッターボタンがあるため、縦向きにした状態でも自然な位置でシャッター操作をしやすくなります。
横位置に近い感覚でカメラを握れる
縦位置グリップの大きなメリットは、単にシャッターボタンが増えることではありません。
縦位置でも横位置撮影に近い感覚でグリップを握れるため、通常のグリップを握ろうとして腕を不自然に回す必要が減ります。
結果として、縦構図で右肘を高く張り出す構え方を見直しやすくなります。
ただし、縦位置グリップを付ければ必ず肘が出なくなるわけではありません。最終的には撮影者自身の構え方と周囲への意識が大切です。
長時間の縦位置撮影にも向いている
ライブでは全身を収めるために縦構図を多用することがあります。
縦位置を長く続ける人ほど、自然に握れるグリップがあるメリットを感じやすくなります。
SONY α7 Vなら縦位置グリップVG-C4EMが使える
SONY α7 Vユーザーなら、純正の縦位置グリップ VG-C4EMが対応しています。
VG-C4EMはα7 Vの対応アクセサリー
VG-C4EMはソニー純正の縦位置グリップで、α7 Vの対応アクセサリーとして案内されています。
縦位置撮影でも横位置と同じようなホールド性を得られるよう設計されているため、α7 Vで縦構図を多用する人には相性のいいアクセサリーです。
シャッターボタンやAF-ONボタンなどを操作できる
VG-C4EMには縦位置用のシャッターボタンだけでなく、AF-ONボタン、前後ダイヤル、マルチセレクターなども備わっています。
ライブ撮影ではAF-Cを使いながら被写体を追い続けることも多いため、縦位置でも普段に近い操作ができるのは便利です。
バッテリーを2個装着できるメリットもある
VG-C4EMにはZシリーズバッテリーを2個装着できます。
長時間の対バンや複数部を撮影する人にとっては、縦位置の操作性だけでなく、長時間撮影へ対応しやすくなる点もメリットです。
サイズと重量が増える点には注意
一方で、縦位置グリップを装着すれば当然カメラ全体は大きくなります。
ライブ撮影では70-200mm F2.8など重いレンズを使うこともあるため、機材重量を少しでも抑えたい人にはデメリットになります。
「肘対策のためだけに全員が買うべき」というアクセサリーではありません。
縦構図を頻繁に撮る・縦位置での操作性も改善したい・長時間撮影も多いという人が検討するといいでしょう。
L型ブラケットを付ければ肘カメコ対策になる?
縦位置撮影用のアクセサリーを探していると、「L型ブラケット」も見つかります。
ただし、今回の目的ならL型ブラケットと縦位置グリップを混同しないことが大切です。
L型ブラケットは縦位置グリップとは役割が違う
L型ブラケットはカメラの底面と側面をL字型に覆うように取り付けるアクセサリーで、アルカスイス互換の三脚雲台などへカメラを横位置・縦位置で取り付ける用途によく使われます。
カメラを三脚に載せた状態で縦横を切り替えるには便利ですが、縦位置用のシャッターボタンが追加されるわけではありません。
手持ちライブ撮影の肘対策なら目的が違う
手持ちでライブ撮影している人がL型ブラケットを装着しても、それだけで右手のシャッターボタン位置が変わるわけではありません。
そのため、「縦構図で右肘が上がるのを改善したい」という目的なら、L型ブラケットより縦位置グリップの方が目的に合っています。
機材名だけで選ばず、何を改善するためのアクセサリーなのかを確認してから購入しましょう。
縦位置グリップを使わなくても肘カメコは改善できる
ここはとても大切です。
この記事で縦位置グリップを紹介していますが、肘カメコ対策=縦位置グリップを買わなければならない、ではありません。
構え方を変えるだけでも改善できる
まず自分の縦位置での構え方を確認し、肘を必要以上に上げているなら身体へ寄せてみましょう。
それだけでも後方へ与える影響を小さくできる場合があります。
後ろにもカメラマンがいることを意識する
ライブ撮影では、どうしてもステージ上の推しだけに集中してしまいます。
でも自分の後ろにも同じように推しを撮っている人がいます。
縦構図へ切り替えるときに一瞬だけ周囲を意識するだけでも、撮り方は変わります。
機材より先に周囲への意識が大切
どれだけ便利な機材を使っても、周囲への意識がなければ別の形で後方の視界を遮ってしまう可能性があります。
逆に縦位置グリップがなくても、自分の身体の位置を意識してコンパクトに構えられれば、周囲に配慮した撮影はできます。
ライブ撮影では後ろの人の一枚も大切にしよう
ライブ撮影では、自分がきれいな写真を撮ることに集中するのは当然です。
でも、撮影エリアにいる全員が同じように「推しの最高の瞬間を残したい」と思っています。
自分の身体も後ろのカメラマンにとっては遮蔽物
頭や肩だけでなく、腕、肘、カメラ、レンズも後ろから見れば画角を遮る可能性があります。
だからといって身体をまったく動かさず撮影する必要はありません。
「必要以上に張り出していないかな?」と少し考えるだけでも十分です。
少し構え方を変えるだけで撮影しやすくなる
縦位置になったら肘を少し身体へ寄せる。
推しの出番前に自分の後ろを確認する。
必要なら縦位置グリップを使う。
こうした小さな工夫だけでも、後ろの人が撮影できる範囲は変わります。
肘カメコに関するよくある質問
肘カメコとはどういう意味?
正式なカメラ用語ではありませんが、ライブ撮影などで縦構図にした際、腕や肘を大きく張り出して撮影する人を指して使われることがある俗称です。
縦撮りで肘が上がるのはマナー違反?
縦構図で撮影すること自体に問題はありませんし、肘が少し動くだけで一律にマナー違反と考える必要もありません。
ただし、混雑した撮影エリアで肘を大きく張り出し続け、後方の撮影を遮っているなら、構え方を見直す余地があります。
肘を出さずに縦構図を撮る方法は?
まずは右肘を必要以上に横へ張らず、身体に近づけてコンパクトに構える方法を試してみましょう。
自宅でスマホを使って後方から自分の撮影姿勢を撮影すると、肘の位置を確認しやすくなります。
縦位置グリップを使えば肘は出なくなる?
必ず出なくなるわけではありません。
ただし、縦位置用のグリップとシャッターボタンを使えるため、カメラ本体のシャッターボタンへ右手を回し込む必要が減り、縦位置でも自然な構えを作りやすくなります。
L型ブラケットでも改善できる?
一般的なL型ブラケットは、三脚などへカメラを縦位置・横位置で取り付けやすくする用途が中心です。
手持ちライブ撮影で右肘を張り出しにくくすることが目的なら、縦位置グリップとは役割が異なります。
α7 Vで使える縦位置グリップは?
ソニー純正ではVG-C4EMがα7 Vの対応アクセサリーです。
まとめ|縦構図では後ろから自分がどう見えるかも意識しよう
ライブ撮影で「肘カメコ」になっているかどうかは、自分では意外と気づきにくいものです。
横構図から縦構図へ切り替えたとき、右肘が大きく上がれば、後ろのカメラマンからはその肘がステージ上の推しと重なって見えることがあります。
まずは自宅で縦位置の構え方を確認し、肘を必要以上に張り出していないかチェックしてみてください。
構え方だけでも改善できますし、縦構図を頻繁に使うα7 Vユーザーなら、縦位置でも自然に操作しやすいVG-C4EMを使う方法もあります。
自分が撮りたい一瞬が大切なのと同じように、後ろのカメラマンにとってもその一瞬は大切です。少しだけ後方を意識して、みんなが推しを撮りやすい撮影エリアにしていきたいですね。
縦構図を多用していて、通常の構え方では右腕が窮屈になりやすいなら、VG-C4EMを一度チェックしてみてください。

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